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2025年12月1日
のどが痛い。風邪のひきはじめの予感。しいたけ占いをみると「変な話をして恐縮なのですが」というしいたけ占いらしい前置きとともい「何か、体の中に「風邪が入ってきた」と感じる時ってないですか? 」とおうし座は問われていて、まさにいまですと怖くなった。

調査でのインタビューは基本的に後輩が行うので、長いと三時間程度、異国の言語をひたすらじっとそばで聞いていることになる。これまた不思議なもので数時間のうちでも体調は常に揺り動いているらしく、風邪が入ってきそうになる瞬間を感じるときがある。そのたびにエイヤっと、MPをだいぶ消費しながら抑え込んでいる。出そうになる咳は、昨日空港からホテルまでトゥクトゥクに乗ったときに吸った土埃のせいだと自分に言い聞かせながら。きっとそうである。


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2025年11月30日
鶏の鳴き声で目を覚ましている。移動日。調査票を現地で都度都度修正しながら印刷するためにプリンターをスーツケースに無理やり詰めて運ぶ。特段保安検査場でなにか言われるということはなかった。未だにプロペラ機に慣れない。
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2025年11月29日
昼ごはんにこのエリアだと人気だというຂ້າວປຽກの店へ。大体どの店に行ってももやしだったり葉物類が入った籠が何も言わずともついてきて、入れ放題食べ放題である。この店は小さな唐辛子が入っていた。後輩の夫にこれ全然辛くないよと言われて、そうなんだとまるかじりするとめちゃくちゃ辛くて涙を流してしまった。彼としては少しずつ齧ってほしかったらしい。小さいほうが辛いのだと頭のどこかでわかっていたはずなのに、なんで一気に食べちゃったんだろう。彼に何度もごめんねごめんねと言われて申し訳なかった。

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2025年11月28日
調査に同行している後輩に、vの発音がなってないと言われずっと練習していた。上の前歯を下唇にくっつけながら息を吐くように発音するらしいのだけれど、これまでまったく意識したことがなかった。日本の英語教育と私の怠惰のどちらが悪いのだろうか。
晩御飯に入ったレストランが停電した。どうやら町一体の停電のようである。空のビール瓶の上にろうそくを立てながら料理が出てくるのを待つ。ダックのグリルと、ダックの血に浸ったなんこつを後輩と後輩の夫が注文した。一年もしないうちにまたこの料理に出会うとは。再度トライはしてみたけれど、まだバンパイア、失礼、ヴァンパイアにはなれなそうだった。

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2025年11月27日
試しに運転してみるかと言われ、教習所以来にマニュアル車を運転した。8年ぶりぐらいなのに舗装されていない右車線で今思うとなんでやると言ったんだろう。そもそも車の運転自体が数年ぶりであるのに。ギアが2速になかなか入らず、何か根本的に間違っているのだろうかと、あわあわしているとクラッチを踏みながらもアクセルを踏み込んでしまいタコメーターが急激に上がってしまいさらにあわあわしていた。たんにもっと思い切りガコっとレバーを動かせばいいだけだった。
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2025年11月26日
午前中は国際機関の職員へのインタビュー。早めに終わったので、今回一緒に調査をしている研究室の後輩の友人の夫が経営しているカフェへ。彼はタイの大会で優勝したことのあるバリスタで、その観点からこの国のコーヒーについていろいろと教えてもらう。アナエアロビック(嫌気性発酵)という近年、スペシャリティコーヒー加工法の一つになっているものがあって、かねがねこの国ではどうなんだろうと思っていた。発酵製品らしく独特の匂いがするので、苦手な人は苦手である。万博でブルンジのそれを見かけて、研究室のお土産に買ったのだけれど、同期に臭いから持って帰っていいよ、と言われた。持って帰らずほとんど私だけが飲み続けている。それはさておき、なんとバリスタの彼がその実験をしていて、実際に豆の生産者にも直接指導をしているということだった。まだ生豆(焙煎の前)の状態の豆を倉庫から出してもらって嗅がせてもらう。顔をうずめるように思い切りと匂いを味わう彼の仕方がかっこよかった。



