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2025年9月28日
日が昇ってだいぶ経ってカプセルホテルに戻る。キャビンのカーテンを開けると、おっさんが寝ている姿が一瞬よぎって思わず後退りした。幻覚ってこんな風に見えるんだろうか。
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2025年9月27日
すすきののセイコーマートで晩ごはんに、鮭と牛肉わさびの2種類のおにぎり、それとお茶を買った。レジに通していると、隣のレジの客が406番と煙草を注文する。すると私の会計が406円で、思わず隣の客の方を見る。白髪で長めのセンターパートのイケおじで「素敵な偶然ですね」と声をかけられる。
「素敵」と聞いて「駆込み女と駆出し男」という満島ひかりと大泉洋が主演のコミカルな時代劇を思い出した。「素晴らしくて敵わないことを素敵というんです」みたいな感じで、当時の新語として印象的に使われていたような記憶がある。高校の期末試験が週末を跨いであって、金曜日の試験が終わった後、一人で見に行った。チケットを買う列に並んでいると、後ろに学年主任がたまたまいて声をかけられた。割に厳しい先生だったので怒られるかなと思っていると、休むことも大事だからな、的なことを気まずそうに言われた。
そんなことを思い出していて、隣のレジのイケおじに上手く返せず、笑い返すしかできなかった。こういうときに気の利いたことをすっと言えたら、と思いながら店を出た。素敵な夜を、だとだいぶキザだな。
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2025年9月26日
2年半ぶりの札幌。修士の卒業旅行で来た道と同じ道をたぶん通った。たしかあの辺りで凍った地面に滑って転んだ気がする。とはいえ、当時よりも町の雰囲気を感じられていれように思う。季節と時間帯が違うからか、一人で歩いているからか。路面電車が通っていることにすら当時は気づいていなかった。
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2025年9月25日
留学生の卒業式。締め切りはやばいがさよならはちゃんと言いたいので今日もまた大学へ。結局、まだ在学中の留学生と私の二人しか来ていなかった。とても寂しいことだと思った。
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2025年9月24日
髪を切った。数年ぶりにツーブロックにした。涼しい。
私の参加しない公聴会のリハ的なものが今日で、美容室をあとにし、大学に向かう。明日の締め切りにかかりきりですっかり失念しており、アナウンスも何故か私には来ていなかった。少し遅れて気まずいなか教室へ入る。
休憩時間、久しぶりに会う先生に元気?と聞かれて、元気じゃないです、と正直に答えた。せめて朗らかに。
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2025年9月23日
晩御飯を食べにやよい軒に行く途中、いつもと違う道を通った。両脇にホテルやちょっと高めのご飯屋さんが並ぶ石畳の道で、電球色のライトがちらほら。ちょっと遠くをカップルが手を繋いで歩いている。私はこういう雰囲気に弱いというかくらってしまう。道を抜けると数ヶ月前に睡眠薬をもらうために通っていたメンタルクリニックが目の前だった(相変わらず昼夜逆転はしているが、長い時間眠れるようにはなった。ほとんど寝落ちではあるけど)。気がつくとずいぶん遠くに来てしまっていて、ここに辿り着きたかったのかなと考え込んでしまった。やよい軒のことではない。