2025年10月12日
声をテーマにした雑誌や本をいくつか読んだ。中学生の時、みんなの前で何かを発表する機会があって、早口で声が高くなってるね、と誰かに言われた。いまだに、特に人前だとうまく話せない。喋る前はゆっくり低く、と思っていても、話し始めると内容の方に意識を持っていかれるような、そんなイメージ。プロ野球のピッチャーが、なんか凄そうな機械を身体のあちこちにつけたり、録画した映像を見返したりして投球フォームを修正するように、なんかそんな感じでやるといいんかもとクライマックスシリーズを見ながら思った。
もしかすると就活はそういう場として機能しとるんかもしれん。もう6年ほどゼミでの学生の発表を見ていて、就活の前後で発表の上手さが変わっているような印象がある。録音して聞き直しましょう、みたいな指導があったりするのだろうか。丁寧かつ流暢な話し方になるし、厳しい質問をうまくかわす術を覚えているようにも思う。それがいいことなのか悪いことなのかわからない。
自分探しの旅に行ってきます、みたいなことを言われたり聞いたりする度に、自分を探す旅に出る自分が自分だよ、と屁理屈を言って、はあ…という呆れた反応をもらうことが一度となくあった。ある雑誌のあるエッセイの中に「自分の声を発見する」という文字列をみてそんなことを思い出した。