mignon


2025年11月15日

昨日、バスの中に忘れた上着を受け取りに営業所へ。忘れた方はバス会社のLINEアカウントに登録して、そこからお問い合わせフォームに飛んでくださいとのことだった。

お問い合わせフォームに写真をアップロードすると自動でAIが判別してくれた情報を的確に入力してくれた。テラテラした生地に漢字の刺繍が入った上着なのだけれど、しっかりと「光沢のある素材、漢字の刺繍」と入力されていてすごいなと思った。続いて落とした場所や時間などをこれはさすがに手動で入力する。ほどなくして担当者から「見つかってません、時間を空けて再度入力してください」とのメッセージが送られてきた。お互いに手間がかかるし、見つかったら連絡しますじゃダメなのだろうか。ブルシットジョブだな、と思いながら(拾われているとすればさすがに届けられているはずなので)昨日の営業時間終了後に再度入力したのだった。

朝起きるとそれと「思しきものが届いています、日曜日までに受け取りに来てください、さもなくば警察に届けます」とメッセージが来ていて安堵するが、日曜日は定休日ですという定型分も添えられてある。実質今日までじゃないか、その場合は1日延ばすとかできんもんかね、と文句を言いつつ予定を変更して受け取りに行った。落とした私が悪いのだが。

営業所に受け取りにいくとすぐに上着が出てきてテーブルの上に置かれる。書類に名前や電話番号や住所を書かされる。こういうのを簡略化するためのマイナンバーじゃないのかしら、と書類を渡し免許証を提示する。昨日今日といったいなにが便利で何が不便なんだかわからない。「それでは」と担当のおじさんに言われるが、おじさんはテーブル上の上着を守るように手をテーブルについたままである。「渡してくれるんじゃないの」と戸惑っているとおじさんはおじさんで「なんでこいつは帰らんのかい」と不思議そうな顔をしている。数秒の気まずい間があって、「あの…それ…」と指差すと「ああ、すみません、あははは」と渡してくれて、なんだか可笑しかった。

 
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