2025年11月23日
結局遅くまで荷造りをしてしまいあまり寝られずに出国。ホーチミンでトランジットの後、プノンペンで一度降りる人は降りて、そのままビエンチャンへという前回と同じ工程だ。と思っていたのだけれど、プノンペンで気が付くとみんな降りていていつの間にか最後の一人となっており、慌てて脱いでいた革靴を無理やりに履いて飛び出した。出口でキャビンアテンダントに「See you」と声を掛けられる。え、またここに戻ってくるってこと?とは聞けずに先に出た人たちに走って追いつく。案内係の人がだだっぴろいプノンペンの空港の中をずんずんと進んでいく。旗などなにか目印を持つでもなく途中はぐれて迷子になる人出てきそうなのだけれど、これまでこれでなんとかなっているからそうなっているんだろう。しかしプノンペンの空港が広すぎる。左右に並ぶ店たちと店たちの間の通路など、なんというか何もない面積が多い。なんらかの威厳を示している感じとほんの少しのリミナルスペースっぽさが入り混じって変な感覚だった。また手荷物の検査を過ぎ、いい散歩になったなというくらいには歩いてようやく搭乗口へ。機体の色が同じで「See you」は嘘じゃなかったのか思いながら搭乗券を見ると同じ席だった。座席に着くと、私の席だけテーブルの留め具が補修されており、これには見覚えがあった。ブルシット・ウォークだったなと思いながら窓の外をみると積み荷のスタッフが何やら慌てている様子である。どうやらプノンペンで降ろすべきスーツケースが降りていないようである。AIだどうのこうのいったって、まだまだこんなことってあるんだな、私の荷物が持っていかれませんようにと思いながらその様子を眺めていた。私たちの無駄な散歩のおかげでその客が気付いたとしたのなら幸いなことである。







