2025年12月23日
地元の歯医者で定期検診。もう二十年ぐらい通っている。変えようかなと思わなくもないが腕はいいし、遠いとは言っても一時間ぐらいで、祖母に会いに行くいい口実にもなるのでそのままにしている。
奥の方の椅子に通されて歯科衛生士に軽く歯をチェックされる。院長が隣の子供の治療をしていて、「イブイブばい、なんもらうと?」と聞こえてきた。イブイブばい、初めて聞く北九州弁やけどかなり上位に好きかもしれんなどと考えながら口を開けていたら、子供の治療を終えた院長が私の方へ。「また海外に行ってきたの?」と聞かれて「昨日帰ってきたばかりです」と答えた。ご飯の話になり竹虫を食べた話をすると、「小さいときはあんなに偏食だったのにね、タフになったね」と言われ、覚えていてくれてなんだか嬉しかった。なんとか通える距離で暮らしている間は通い続けようと思う。
祖母にお土産を渡そうということで叔母が駅まで迎えに来てもらうことになっていた。迎えまで時間があったので駅の周りを散歩する。通学の際によく見ていた居酒屋やスナックたちは再開発でごっそりなくなっていた。通っていた高校まで行ってみようかなとしばらく歩くも行き止まりが多くて辿り着けなかった。突然、小中と一緒だった友人から「今何してますか」的な連絡。友人の高校もこの駅から程近いところに位置していて、ちょうど高校の講堂の十字架からイルミネーションがのびているのを見たばかりだった。奇遇なものである。「駅の周りをフラフラしています」とLINEを返すと、友人は逆に私の自宅あたりに遊びに来ていたそうで、ちょっと飲まないかとの誘いだった。年中にもう一度実家に帰る予定はあったので祖母にお土産を渡すのはその時にすることにして、特急に飛び乗る。「一時間ぐらいで着きそう」とLINEを送ると「はやwwww」と返ってきて、高校時代に放課後遊んだ時もこんな感じだったなと懐かしくなった。

駅で集合して角打ちへ。会うのは三年ぶりである。以前会った時はたしか仕事を辞めたばかりか何かだったのだけれど、今の職場はとても充実しているということで、とてもよかった。一週間ほど前にお酒でやらかしたので、お酒は控えめにしておこうと思っていたのだけれど、ついつい次から次に飲んでしまった。そのせいできっかけは覚えていないのだけれど、なんの話からか「そういえば同人誌を三冊出したんだよ」と言われて、「俺は四冊」と反射的に答えた(改めて考えるとこの三年で6冊である。友人は去年の二月から三冊らしいので、同じ刊行ペースだ。お互いペースを落としたほうがいいと思う。最新刊は漫画を個人で80p描いたとのことで衝撃を受けた)。お互い会わない間に同人誌を作り、文フリやらコミケやらそれに近い何かで頒布していたのだ。そんなことがあるのか。類は友を呼ぶというが、その逆というか、友が知らぬ間に類だった。あまりの驚きに舞い上がってさらに日本酒を飲んでしまった。
もう何年前になるのか忘れたけれど、その友人についていくかたちで初めてビックサイトの同人誌即売会に行った。そのおかげで同人カルチャーの雰囲気を知っていて、それですんなり同人誌作りに入り込めたんだと思う。その話をいつかしたいなと思っていたのだけれど、こんな形でそのタイミングが訪れるとは思わなかった。入稿前の一週間って大変だよね、という話までも。あの大変さをなんとか減らせるようにしなければと私はそれなりに努力をしてきて、いまだに試行錯誤を繰り返している。友人は「あのアドレナリンの出方はいいんだよ」と言っていて、なるほどそういう捉え方があるのか。締切が迫ると仕事の休憩時間、職場の一室に鍵をかけiPadで描いているらしい。パズドラやってドーパミンを出している場合ではない。働いていても本は読めるどころか漫画だって描けるのだ。
お互いのアカウント名を明かすことなく、新刊が出たら交換しようと言って別れた。